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休館日:毎週月曜日

高碕記念館について

Takasaki
Memorial Museum

BLOG高碕記念館ぷらす

「アルストロメリア」

10月11日 晴れ
  
 雲雀丘に、爽やかな秋の風が戻ってきました。8月の猛暑、9月の長雨を経て10月。見上げれば、空はいつの間にか高くなり、ようやく秋らしい季節の訪れを感じます。
高碕記念館の南法面では、回廊沿いにアルストロメリアが色鮮やかに咲いています。南米が原産のこの花は、昭和の初め頃に日本へ渡来しました。独特の花びらは、条斑(ジョウハン)と呼ばれる斑点模様が大きな特徴で、これは昆虫を呼び寄せるための目印の役割を果たしているようです。
 
 アルストロメリアの花言葉には、「持続・未来・友情」などの前向きな言葉が並びます。これらの言葉からは、高碕達之助さんと廖承志(りょうしょうし)さんが握手をしているツーショット写真が思い浮かびます。1962年に日本と中国の間で貿易協定が結ばれ、日中間の貿易が始まりましたが、その時、日本の代表を務めたのが高碕達之助さんで、中国側の代表が廖承志さんでした。この貿易は、二人の頭文字を取って「LT貿易」と呼ばれました。これをきっかけに日本と中国の友好の芽が育まれ、10年後の日中国交正常化へとつながっていきます。そして、国交正常化を記念して、中国から友好の証として2頭のパンダが日本へ贈られました。
 
 高碕記念館には、廖承志さんが揮毫の「永遠」という二文字が展示されています。日付は、1973年5月13日、高碕先生記念と記されています。日中国交正常化の翌年に書かれたこの言葉。そこには、すでに世を去られた高碕さんへの深い敬意と、日中両国の友好がいつまでも続くようにとの願いが込められているように感じます。まるで廖承志さんが、天国の高碕さんに「先生、両国の良好な関係がこれからも永遠に続くといいですね」と、そっと語りかけているかのようです。
 
 季節の花を眺めながら、遠い時代に思いを馳せていると、小田和正さんの「言葉にできない」が、まるで廖承志さんの胸の内を歌っているように思えてきます。言葉では伝えきれない思い・・・秋ですね。
(古田 守寛)