2025/05/16
「芍薬」
“ 芍薬に夜が来て飛騨の酒五合 藤田 湘子 ”
高碕記念館の芝庭に、純白の芍薬が咲きました。まん丸の蕾が緩むように開く八重咲の花は、とても綺麗で優雅です。このような花を見ながら飲むお酒は、さぞや美味しいことでしょう。白い芍薬の花言葉は、幸せな結婚、満ち足りた心と表現されています。
高碕さんの生涯は、とても沢山の人との出会いがありましたが、その方々は高碕さんに対して、いつも協力的でした。相手の協力をうまく引き出せる高碕さんは、人間的に魅力があったのでしょう。高碕さんは、東京の水産講習所(現、東京海洋大学)卒業後の進路について、伊谷以知二郎先生に、大きな協力を得ていますが、その後の人生も、ここ一番という場面で協力者が現れています。そして、大きな成果を出して、皆さんを満ち足りた気持ちにされたのだと思います。
芍薬のピンポン玉のような蕾は、緩やかな風に押されて、ゆらゆら揺れています。開花したその圧倒的な美しさで、私たちをもう少し楽しませてくれそうです。今、芝のお庭は、可憐な花がピークを迎えようとしています。

