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休館日:毎週月曜日

高碕記念館について

Takasaki
Memorial Hall

BLOG高碕記念館ぷらす

「ベルサイユのばら」

 ベルサイユのばらが咲きました。南階段を上りきる手前右側に、深紅の大輪が開きました。フランスのバラ育種の名門であるメイアン社より、ベルサイユのばら物語に最大の敬意を表して、作者である池田理代子氏監修のもとに作られたとのことです。深紅のバラには、情熱や深い愛情といった花言葉があります。

 

 高碕達之助さんが花であれば、間違いなく花言葉は、情熱と愛情になるでしょう。物事を進める情熱と、人を想う深い愛情が高碕さんにはありました。

 

 高碕記念館を内覧された多くの方が、「高碕さんの人生は、大河ドラマになりますね。」と言われます。また、「説明を聞いているうちに、まるで昭和史の中で活躍される高碕さんの映画を観ているような気分になりますね。」とおっしゃった方もおられました。これは私の思いですが、高碕さんのダム建設への取り組みに、映画「黒部の太陽」出演の三船敏郎、石原裕次郎の両氏が重なります。高碕さんは電源開発の初代総裁として、佐久間ダム建設に米国の技術を導入し、3年半という工期で完成に導きます。そして、その工事に携わった建設会社の方々が、黒部第四ダム建設で大きな貢献をされたことを知り、映画「黒部の太陽」以上にダイナミックな映像が、私の脳裏には広がっています。

 

 お庭に視線を戻しますと、ここには夏向きの花たちが開花の準備を始めています。ベルサイユのばらが、今夏デビューの花たちに、「清く、元気に、美しく」咲こうねと鼓舞しています。小さな蕾を付けた夏花のひとりが、「どうぞお任せください」と、つぶやきました。雲雀丘の空を見上げると、伊丹空港から飛び立った飛行機が小さくなって行きます。高碕さんは、プロペラ機の時代に、何度も遠方へ行かれましたが、その行動力には驚くばかりです。世界平和を願って飛び立たれたのですね。